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2026/10/27

スモールビジネスとは?小規模事業者の定義と例、始め方を公的な数字で解説

スモールビジネスとは、少ない人数と資金で営む小さな事業のことです。法律上の「小規模企業者」は、商業・サービス業なら従業員5人以下、製造業などは20人以下。公庫の2025年度調査では開業時の平均従業者数は2.8人、開業費用の中央値は600万円でした。

スモールビジネスの数字(公的な定義と調査)確かさ A
A小規模企業者(商業・サービス業)
5人以下常時使用する従業員数。宿泊業・娯楽業は20人以下
A小規模企業者(製造業その他)
20人以下中小企業基本法の定義(熊本県の案内)
A開業時の平均従業者数
2.8人経営者本人を含む。3年連続で3人を下回る(公庫 2025年度)
A開業費用の中央値
600万円平均値は975万円(公庫 2025年度)
A開業費用250万円未満の割合
20.1%250万〜500万円未満は21.7%
A採算が黒字基調の割合
67.0%開業後おおむね1年前後の時点(公庫 2025年度)

スモールビジネスとは、少ない人数と資金で営む小さな事業のことです。法律上の近い言葉は中小企業基本法の「小規模企業者」で、常時使用する従業員が商業・サービス業なら5人以下、製造業その他なら20人以下の事業者を指します(熊本県の案内、2026年10月27日閲覧)。

実際に開業する事業も、多くは小さく始まっています。日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、開業時の平均従業者数は経営者本人を含めて2.8人、開業費用の中央値は600万円でした。このページでは、スモールビジネスの定義、例、始め方を公的な定義と調査の数字で整理します。

スモールビジネスとは:少人数・少資金で営む小さな事業

スモールビジネスとは、経営者本人と少数のスタッフで、限られた地域や特定のお客さんに向けて営む事業のことです。法律で決まった用語ではないため、決まった線引きはありません。このサイトでは、個人事業主や小さな会社が営む、店舗・教室・サロン・ネットショップなどの事業をスモールビジネスと呼んでいます。

よく比べられるのが、スタートアップ(ベンチャー)です。違いを表にまとめました。

比べる点スモールビジネススタートアップ
目指すもの続けて利益を出し、自分と家族が暮らせること短い期間で大きく成長すること
資金自己資金と融資が中心投資家からの出資が多い
規模少人数のまま続けることも多い人を増やして事業を広げる
例カフェ、美容室、教室、宿新しい技術やサービスを全国・世界に広げる会社

どちらがよいという話ではありません。スモールビジネスは、大きく育てなくても成り立つことが前提の事業です。

小規模事業者の定義:従業員5人以下・20人以下

国の制度で小さな事業者を区分するときは、中小企業基本法の「小規模企業者」の定義を使います。同法第2条第5項は、小規模企業者を「おおむね常時使用する従業員の数が二十人(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については、五人)以下の事業者」と定めています。

熊本県の案内では、制度ごとの扱いも含めて次のように整理されています。

業種常時使用する従業員数
製造業(運送業、建設業、ソフトウェア業、情報処理サービス業及び鉱業を含む)20人以下
商業・サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
商業・サービス業(上記以外)5人以下
医業(法人)20人以下
医業(個人)5人以下

宿泊業・娯楽業を20人以下とする扱いは、信用保証などの制度で使われるものです。どの業種に当たるかは、日本標準産業分類で判断します。

スモールビジネスの例:開業する人が多い業種

スモールビジネスの例として多いのは、サービス業、医療・福祉、飲食店・宿泊業です。公庫の2025年度調査で、開業した2,165社の業種は次の順でした。

開業業種割合(2025年度)
サービス業27.7%
医療・福祉16.7%
飲食店・宿泊業14.5%

ひとりで営む喫茶食堂の1年目の売上と収支は、ひとりで営む喫茶食堂 kenohiで本人の公開した数字から紹介しています。

開業する人の多くは、それまでの仕事の経験を生かしています。同じ調査で、現在の事業に決めた理由は「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」が43.8%で最も多く、「身につけた資格や知識を生かせるから」が20.6%で続きました。

スモールビジネスの規模とお金:公庫2025年度調査

公庫の2025年度新規開業実態調査は、2024年4月から9月に公庫が融資した開業1年以内の企業を対象に、2025年8月に行った調査です(回収2,165社)。スモールビジネスの規模とお金にかかわる数字を抜き出しました。

項目数字
開業時の平均従業者数(経営者本人を含む)2.8人
調査時点の平均従業者数3.9人
開業費用の平均値/中央値975万円/600万円
開業費用が250万円未満の割合20.1%
開業時の資金調達額(平均)1,219万円
現在の月商が100万円未満の割合39.5%
採算が黒字基調の割合67.0%
1週間の労働時間が50時間以上の割合49.8%

開業費用は「250万円未満」(20.1%)と「250万〜500万円未満」(21.7%)で4割以上を占め、長期的にみると少額化の傾向にあります。一方で、1週間の労働時間が50時間以上の人が49.8%いて、小さな事業は経営者本人の働く時間に支えられていることもわかります。

開業費用の分布や資金調達の内訳は、開業資金はいくら必要?で詳しく読めます。

スモールビジネスの始め方

スモールビジネスの始め方は、経験を生かせる事業を選び、小さく試してから形を整える順が基本です。

  1. 自分の経験や資格を棚卸しする:何を、誰に、いくらで売れるかを書き出します。
  2. 小さく試す:間借り営業、イベント出店、知人への販売など、固定費のかからない方法で最初のお客さんをつくります。
  3. お金を計画する:開業費用と、売上が安定するまでの生活費を見積もり、自己資金と融資の割合を決めます。
  4. 事業の形を決める:個人事業で始めるか、会社をつくるかを決め、開業届や許認可の手続をします。
  5. 続けられる働き方にする:労働時間と、事業からの収入だけで暮らせるかを確かめます。公庫の調査では、事業からの収入が経営者本人の定期的な収入の「100%(ほかの収入はない)」という人が53.3%でした。

手順ごとの詳しい進め方は起業するには何から始める?にまとめています。

よくある質問

スモールビジネスとは何ですか?

少ない人数と資金で、地域や特定のお客さんに向けて営む小さな事業のことです。法律の用語ではありませんが、中小企業基本法の「小規模企業者」が近い考え方です。

小規模事業者の定義は何人以下ですか?

常時使用する従業員が、商業・サービス業は5人以下、製造業その他は20人以下です。宿泊業・娯楽業は20人以下として扱う制度もあります。

スモールビジネスにはどんな例がありますか?

公庫の2025年度調査では、開業業種はサービス業が27.7%、医療・福祉が16.7%、飲食店・宿泊業が14.5%でした。身近な例はカフェ、美容室、教室、ネットショップなどです。

スモールビジネスはいくらで始められますか?

公庫の2025年度調査では、開業費用の中央値は600万円で、250万円未満で開業した人も20.1%いました。店舗を借りない形なら少額で始めやすくなります。

出典

  1. e-Gov法令検索「中小企業基本法」第2条(2026年10月27日閲覧)
  2. 熊本県「中小企業・小規模企業の定義、業種の考え方、保証対象業種」(2026年10月27日閲覧)
  3. 日本政策金融公庫 総合研究所「2025年度新規開業実態調査」(2025年12月5日公表・2026年10月27日閲覧)

数字は出典の時点のものです。誤りや古くなった数字を見つけたらこちらからお知らせください。

監修:前田晃介
FP・宅建。まがりDEバナナ(ピーク時108店舗)、癒し〜ぷ(約40店舗)の本部を立ち上げ、そば屋・うなぎ屋を経営。詳しく

公開 2026年10月27日

前田晃介が事業をゼロからつくる1年を、数字ごと見る。

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