画像はイメージです(AIで作成)

2026/10/26

開業資金はいくら必要?平均975万円・中央値600万円|公庫2025年度調査を1枚で読む

日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」から、開業費用・資金の集め方・開業後の月商と黒字の割合までを抜き出しました。平均だけでなく中央値と分布で見ると、4割以上は500万円未満で開業しています。

開業費用と資金調達(2025年度調査)確かさ A
A開業費用の平均値
975万円長期的に少額化の傾向
A開業費用の中央値
600万円半数の人はこれ以下で開業
A500万円未満で開業した人
41.8%250万円未満20.1%+250万〜500万円未満21.7%
A開業時に集めたお金(平均)
1,219万円うち借入827万円・自己資金279万円
A開業時の平均年齢
43.9歳調査開始以来もっとも高い
A黒字基調と答えた割合
67.0%開業後1年以内の企業

「開業資金はいくら?」と調べると、たいてい平均975万円という数字が出てきます。ただ、平均は数千万円かけた一部の開業に引っぱられます。自分の目安にするなら、中央値と分布を見たほうが実態に近づきます。

ここでは、日本政策金融公庫(以下、公庫)が毎年まとめている「新規開業実態調査」の2025年度版から、始める前に知っておきたい数字だけを抜き出しました。調査対象は公庫から融資を受けて開業した、開業後1年以内の企業(回答2,165社)です。

開業費用の分布:4割以上は500万円未満

開業費用割合(2025年度)
250万円未満20.1%
250万〜500万円未満21.7%
500万〜1,000万円未満29.7%
1,000万〜2,000万円未満18.5%
2,000万円以上10.0%

平均値は975万円、中央値は600万円です。公庫は「長期的にみると少額化の傾向にある」としています。1,000万円を超える開業は全体の3割弱で、500万円未満で始めた人が41.8%います。

お金の集め方:7割近くは借り入れ

開業時に集めたお金の平均は1,219万円でした。内訳は次のとおりです。

調達先平均額割合
金融機関などからの借り入れ827万円67.9%
自己資金279万円22.9%
その他(家族・友人など)残り約9%

借り入れと自己資金の2つで全体の90.7%を占めます。なお、この調査は公庫から融資を受けた企業が対象なので、借り入れの割合は高めに出る点に注意してください。

どんな人が開業しているか

  • 年齢:開業時の平均は43.9歳で、調査開始以来もっとも高くなりました。いちばん多いのは40歳代(36.9%)、次が30歳代(28.0%)です。
  • 女性の割合:25.7%で、4年連続で過去最高を更新しています。
  • 開業時の従業者数:平均2.8人。3年連続で3人を下回りました。
  • 業種:サービス業27.7%、医療・福祉16.7%、飲食店・宿泊業14.5%の順です。

「会社員を辞めて、40代で、少人数で始める」のが、いまの開業のいちばん多い形だといえます。

開業したあとの月商と採算

現在の月商割合
100万円未満39.5%
100万〜500万円未満44.2%
500万〜1,000万円未満7.9%
1,000万円以上8.4%

採算は「黒字基調」が67.0%、「赤字基調」が33.0%。開業前に予想していた月商を達成した人は約6割(58.7%)でした。開業の総合的な満足度は74.8%が「満足」と答えています。

自分の目安をつくる3つの手順

  1. 業種の相場を見る:同じ業種の図鑑ページで、開業費用と月商の実例を確かめる。
  2. 中央値から考える:600万円を基準に、物件・設備・人の採用でどこが増減するかを書き出す。
  3. 撤退ラインを先に決める:「何か月で、月商いくらに届かなければやめる」を、使うお金と一緒に決めておく。

よくある質問

開業資金は平均いくらですか?

日本政策金融公庫の2025年度調査では、開業費用の平均値は975万円、中央値は600万円です。一部の高額な開業が平均を押し上げるので、自分の目安には中央値と分布を使うのがおすすめです。

自己資金はいくら用意している人が多いですか?

同じ調査で、開業時に集めたお金の平均1,219万円のうち、自己資金は平均279万円(22.9%)、金融機関などからの借り入れが平均827万円(67.9%)でした。

開業して1年以内に黒字になる人はどれくらいですか?

調査時点(開業後1年以内)で「黒字基調」と答えた人は67.0%、「赤字基調」は33.0%でした。

出典

  1. 日本政策金融公庫 総合研究所「2025年度新規開業実態調査」アンケート結果の概要(2025年12月5日公表)
  2. 日本政策金融公庫 ニュースリリース(2025年12月5日)

数字は出典の時点のものです。誤りや古くなった数字を見つけたらこちらからお知らせください。

監修:前田晃介
FP・宅建。まがりDEバナナ(ピーク時108店舗)、癒し〜ぷ(約40店舗)の本部を立ち上げ、そば屋・うなぎ屋を経営。詳しく

公開 2026年10月26日

前田晃介が事業をゼロからつくる1年を、数字ごと見る。

使ったお金・判断・失敗まで公開する会員制のコミュニティ。まずは無料のLINEで記録を受け取れます。

あわせて読みたい