
2026/10/26
小規模事業者持続化補助金とは?上限50万円・補助率2/3|第20回公募要領で対象と申請の流れを確認
小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)は、販路開拓などの経費の3分の2を、原則50万円まで補助する制度です。第20回公募要領をもとに、特例で上がる上限、対象になる従業員数、使える経費、申請の流れと締切(2026年12月15日)をまとめました。
- A補助上限(通常)
- 50万円第20回公募要領(第8版)
- A補助率
- 2/3賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4
- C特例を両方使った上限
- 250万円50万円+上乗せ200万円(インボイス特例と賃金引上げ特例)
- A対象の従業員数(商業・サービス業)
- 5人以下宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下
- A第20回の申請締切
- 2026年12月15日 17:00事業支援計画書(様式4)の発行受付は12月4日まで
- C第19回の採択率
- 約47.2%申請16,576件・採択7,819件(中小企業庁)
小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)は、チラシやウェブサイト、店の改装などの経費の3分の2を、原則50万円まで補助する制度です(第20回公募要領)。第20回公募の申請締切は2026年12月15日17時で、その前の12月4日までに商工会・商工会議所で書類の発行を受ける必要があります。
この記事では、補助金事務局が公開している第20回公募要領(第8版、2026年7月21日)をもとに、金額・対象・申請の流れを整理します。公募の回ごとに変わる点は、どの回の公募要領に書かれていたかを明記しています。
小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者持続化補助金とは、従業員の少ない事業者が、自分で作った経営計画に沿って行う販路開拓(新しいお客さんを得るための取り組み)の経費の一部を、国が補助する制度です。販路開拓とあわせて行う業務効率化の取り組みも対象になります。
窓口は事業所のある地域によって分かれています。商工会議所の地区は「商工会議所地区事務局」、商工会の地区は「商工会地区事務局」が受け付け、地元の商工会・商工会議所が計画づくりを支援します。
型は大きく2つあります。
| 型 | 補助上限 | 補助率 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| 一般型 通常枠(第20回) | 50万円(特例で最大250万円) | 2/3(特例の赤字事業者は3/4) | 開業している小規模事業者 |
| 創業型(第4回) | 200万円(インボイス特例で+50万円) | 2/3 | 市区町村の特定創業支援等事業を受けた、開業まもない事業者 |
ここからは、多くの人が対象になる一般型 通常枠を中心に説明します。
補助上限と補助率(第20回公募要領)
第20回公募の補助上限は50万円、補助率は2/3です。特例の要件を満たすと、上限が次のように上乗せされます。
| 区分 | 上乗せ額 | 補助上限 |
|---|---|---|
| 通常 | なし | 50万円 |
| インボイス特例 | 50万円 | 100万円 |
| 賃金引上げ特例 | 150万円 | 200万円 |
| 両方の特例 | 200万円 | 250万円 |
補助上限の欄は、50万円に上乗せ額を足した編集部の計算です(例:50万円+200万円=250万円)。たとえば対象経費が75万円なら、補助額は75万円×2/3=50万円で、通常の上限いっぱいになります。
- インボイス特例:2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者だった事業者、または2023年10月1日以降に創業した事業者が、適格請求書発行事業者の登録を受けた場合に使えます。
- 賃金引上げ特例:2027年4月1日から2028年3月31日までの12か月と、その前年同月の12か月を比べて、従業員1人あたりの給与支給総額を年平均3.0%以上増やすことが要件です。赤字の事業者は補助率が3/4に上がります。
対象になる人・ならない人
対象は、業種ごとに決められた従業員数以下の小規模事業者です。従業員数には、会社役員や同居の親族従業員は含みません。
| 業種 | 常時使用する従業員の数 |
|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) | 5人以下 |
| サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
| 製造業その他 | 20人以下 |
個人事業主(商工業者)、株式会社や合同会社などの会社、一定の要件を満たすNPO法人が対象になりえます。一方で、医師・歯科医師、一般社団法人、医療法人、任意団体などは対象外です。
とくに注意したいのは、申請時点で開業していない創業予定者は対象外という点です。税務署に開業届を出していても、開業届に書いた開業日が申請日より後なら申請できません。
何に使えるか:8つの経費
対象になる経費は、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費の8つです。
第20回公募では、広告とウェブの扱いが前の回から変わりました。
| 経費 | 第19回公募要領(第6版) | 第20回公募要領(第8版) |
|---|---|---|
| 広報費 | 申請額の上限の記載なし | 上限30万円(税込)。広報費だけの申請は不可 |
| ウェブサイト関連費 | 補助金交付申請額の1/4(最大50万円) | 上限30万円(税込)。ウェブ関連費だけの申請は不可 |
申請の流れ
申請は電子申請システムだけで受け付け、郵送では受け付けません。第20回公募の流れは次のとおりです。
- GビズIDプライムを取る:電子申請に必要なアカウントです。
- 経営計画と補助事業計画をつくる:電子申請システムに入力します(様式2・様式3)。
- 事業支援計画書(様式4)の発行を受ける:地域の商工会・商工会議所に依頼します。第20回の発行受付は2026年12月4日までです。
- 申請する:締切は2026年12月15日17時です。
- 採択の発表:2027年3月頃の予定です。
- 見積書等を出す:期限は2028年2月29日です。
- 交付決定:採択の発表から、おおむね1〜2か月かかる場合があります。
- 補助事業を行う:事業の期限は2028年3月31日です。
- 実績報告をして、補助金を請求する:額が確定してから補助金が支払われます。
- 事業効果報告を出す:事業の終了から1年後の状況を報告します。
商工会・商工会議所は、申請者本人に計画の内容を直接確認することがあります。外部の代理人だけで様式4の発行を依頼することはできません。計画づくりで第三者の支援を受けた場合は、相手と支払った金額を申請書に書く必要があります。
申請に必要な書類(個人事業主の場合)
個人事業主は、電子申請システムへの入力と様式4のほかに、直近の確定申告書の写しを出します。第一表・第二表に加えて、収支内訳書(白色申告)か所得税青色申告決算書(青色申告)が必要です。
まだ一度も決算期を迎えていない場合は、開業日が書かれた開業届の写しと、開業後に売上があることがわかる売上台帳などで代えられます。確定申告や青色申告の基本は個人事業主の青色申告と税金の基本にまとめています。
採択されるのは約半分(第19回)
中小企業庁の発表によると、第19回公募は申請16,576件のうち7,819件が採択されました。7,819÷16,576で、採択率は約47.2%です(編集部の計算)。
公募要領は、事業者が自ら検討した様子が見られない計画は、評価にかかわらず不採択にするとしています。申請時には、客観的なデータを使った市場や顧客の分析と、売上高・売上総利益がどれだけ増えるかを、根拠とともに計画に書く必要があります。
開業まもない人は「創業型」も確かめる
創業型(第4回公募)は、補助上限が200万円、補助率は2/3で、インボイス特例の対象なら50万円が上乗せされます。市区町村などが行う「特定創業支援等事業」の支援を受けた日と開業日の両方が、締切から過去1年以内に入っていることが要件です。第4回の申請締切も2026年12月15日です。
一般型 通常枠と創業型は同時に申請できません。どちらが合うかは、地域の商工会・商工会議所に相談してください。
開業そのものにかかる費用の目安は開業資金はいくら必要?で、公庫の調査の数字を紹介しています。
よくある質問
小規模事業者持続化補助金はいくらもらえますか?
第20回公募では、使った経費の3分の2を、原則50万円まで補助します。インボイス特例や賃金引上げ特例の要件を満たすと上限が上乗せされ、両方なら250万円になります。
これから開業する人も申請できますか?
一般型 通常枠では、申請時点で開業していない創業予定者は対象外です。開業届を出していても、開業日が申請日より後なら対象になりません。
補助金はいつ受け取れますか?
補助金は後払いです。交付決定のあとに事業を行い、実績報告書を出して補助金の額が確定してから請求します。それまでの支払いは自分で立て替えます。
採択される割合はどれくらいですか?
中小企業庁の発表では、第19回公募は申請16,576件のうち7,819件が採択されました。割合にすると約47.2%で、半分近くは不採択になっています。
出典
- 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)(2026年7月21日 第8版)
- 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第19回公募 公募要領(第6版)(2026年3月6日 第6版)
- 小規模事業者持続化補助金<創業型>第4回公募 公募要領(第8版)(2026年5月27日 第8版)
- 商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>事務局(2026年10月26日閲覧)
- 商工会地区 小規模事業者持続化補助金事務局(2026年10月26日閲覧)
- 中小企業庁(ミラサポplus)【補助金採択結果】小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(2026年7月29日)
数字は出典の時点のものです。誤りや古くなった数字を見つけたらこちらからお知らせください。

監修:前田晃介
FP・宅建。まがりDEバナナ(ピーク時108店舗)、癒し〜ぷ(約40店舗)の本部を立ち上げ、そば屋・うなぎ屋を経営。詳しく
公開 2026年10月26日
前田晃介が事業をゼロからつくる1年を、数字ごと見る。
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