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2026/10/27

女性の起業と支援制度|公庫の女性、若者/シニア起業家支援資金と東京都の創業融資

女性の起業は増えています。公庫の2025年度調査で開業者に占める女性の割合は25.7%と過去最高でした。女性なら年齢を問わず使える公庫の「女性、若者/シニア起業家支援関連」(限度額7,200万円・特別利率A)や、東京都の創業サポートの条件を公式の案内から整理します。

女性の起業と支援制度の数字確かさ A
A開業者に占める女性の割合
25.7%調査開始以来の最高水準を4年連続で更新(公庫 2025年度新規開業実態調査)
A本業がフリーランスの女性
63万人総務省 令和4年就業構造基本調査。男性は146万人
A公庫「女性、若者/シニア起業家支援関連」の融資限度額
7,200万円女性は年齢を問わず対象。事業開始後おおむね7年以内まで
A特別利率A(無担保・税務申告2期前)
年3.45~5.05%令和8年10月1日現在。基準利率は3.85~5.45%
A東京都 創業サポート2.0の女性の融資限度額
2,000万円以内女性以外は1,500万円以内。固定金利1%以内・無担保(令和6年度開始時の条件)

女性の起業は増えています。日本政策金融公庫の2025年度新規開業実態調査では、開業者に占める女性の割合は25.7%で、調査開始以来の最高水準を4年連続で更新しました(2025年12月公表)。

女性が起業するときに使える公的な融資の代表は、公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」です。女性なら年齢を問わず対象で、融資限度額は7,200万円、通常より低い特別利率Aが使えます。このページでは、女性の起業の実態と、使える支援制度の条件を公式の案内から整理します。

女性の起業とは:数字で見る女性の開業

女性の起業とは、女性が自分で事業を始めることです。個人事業主として始める人も、会社をつくる人もいます。国や自治体には、女性の創業を後押しするための融資や相談の制度があります。

公庫の調査で、開業者に占める女性の割合は長く1割台でしたが、ここ数年で大きく上がりました。

年度開業者に占める女性の割合
2022年度24.5%
2023年度24.8%
2024年度25.5%
2025年度25.7%

事業の決め方には男女で違いがあります。公庫の調査では、男女とも「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」が最も多い一方、「身につけた資格や知識を生かせるから」や「趣味や特技を生かせるから」の割合は女性の方が高くなっていました。

一人で開業する女性の働き方

一人で仕事をする女性も多くいます。総務省統計局の令和4年就業構造基本調査では、実店舗も雇人もない自営業主や一人社長など、本業がフリーランスの女性は63万人でした(男性は146万人)。

本業としてフリーランスを選んだ主な理由は、男性は「専門的な技能等を生かせるから」、女性は「自分の都合のよい時間に働きたいから」が最も多くなっています。女性の働き方を見ると、年間就業日数が200日未満で週間就業時間が「20時間未満」という人の割合が最も高く、短い時間で働く人が多いのが特徴です。

一人でできる仕事の形や、ひとりで営む店の実例はひとり起業の始め方にまとめています。

公庫の女性、若者/シニア起業家支援関連の条件

公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」は、女性と、35歳未満または55歳以上の人が使える創業融資です。

項目内容
使える人新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の人のうち、女性、35歳未満または55歳以上の人
融資限度額7,200万円
利率特別利率A(土地にかかる資金は基準利率)
担保・保証人相談して決める

金利は、使い道や返済期間、担保の有無で変わります。創業期(税務申告を2期終えていない)の人が無担保で借りる場合、令和8年10月1日現在の利率は次のとおりです。

利率の名前年利
基準利率3.85~5.45%
特別利率A3.45~5.05%
特別利率B3.20~4.80%
特別利率C2.95~4.55%

女性は特別利率Aが基本です。技術やノウハウに新規性がある場合などは、さらに低い特別利率B・Cの対象になることがあります。

東京都の女性・若者・シニア創業サポート2.0

自治体にも、女性の創業を対象にした融資があります。東京都は、信用金庫・信用組合を通じた融資と経営サポートを組み合わせた「女性・若者・シニア創業サポート2.0」を令和6年度に始めました。2024年3月の東京都の発表による条件は次のとおりです。

項目女性若者(39歳以下)・シニア(55歳以上)
対象都内で創業の計画がある人、または創業後7年未満都内で創業の計画がある人、または創業後5年未満
融資限度額2,000万円以内(運転資金のみは1,000万円以内)1,500万円以内(運転資金のみは750万円以内)
金利固定金利1%以内固定金利1%以内
担保・返済無担保、返済期間10年以内、据置期間3年以内同じ
保証人個人事業主は不要、法人は必要な場合あり同じ

融資の前後には、創業の専門家「地域創業アドバイザー」が事業計画のアドバイスや経営面の支援をします(経営サポート費用は無料)。

起業セミナーと相談先の選び方

女性向けに限らず、起業セミナーは市区町村・商工会議所・公庫など多くの機関が開いています。選ぶときに確かめたいのは、そのセミナーが市区町村の「認定特定創業支援等事業」に当たるかどうかです。

公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」では、創業塾や創業セミナーなど(産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援等事業)を受けて、認定市区町村が発行する証明書を取得した人は特別利率Aの対象になります。女性はもともと特別利率Aの対象ですが、証明書は会社設立の手続きなどほかの支援で使える場合があるため、住んでいる市区町村の案内を確かめておくと無駄がありません。

相談先主にできること
日本政策金融公庫の支店創業融資の相談、創業計画書の確認
市区町村の創業支援窓口創業セミナー(認定特定創業支援等事業)、証明書の発行
商工会・商工会議所開業の手続き、補助金の申請、経営の相談
東京都の創業サポート2.0(都内の場合)信用金庫・信用組合の融資と、地域創業アドバイザーの経営サポート

女性が起業するまでの進め方

女性が起業するときの進め方を、順番にまとめます。

  1. 事業を決める:仕事の経験、資格、趣味や特技のどれを生かすかを考えます。
  2. 働く時間を決める:家庭との両立も含めて、週に何時間働けるかを先に決めると、売上の目標と価格が決まります。
  3. 小さく試す:副業や知り合いへの販売で、買う人がいるかを確かめます。
  4. 資金計画を立てる:自己資金が少ない場合の考え方は自己資金なしで起業できる?にまとめました。
  5. 相談窓口を使う:公庫の支店、地域の商工会・商工会議所、市区町村の創業セミナーなどで、計画を見てもらいます。
  6. 届出をする:開業届などの手順は起業するには何から始める?で確かめられます。

よくある質問

女性が起業するときに使える融資はありますか?

日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」があります。女性は年齢を問わず対象で、融資限度額は7,200万円、特別利率Aが使えます。

女性の起業はどのくらい増えていますか?

公庫の新規開業実態調査では、開業者に占める女性の割合は2025年度に25.7%で、調査開始以来の最高水準を4年連続で更新しました。

女性起業家の支援資金は女性しか使えませんか?

公庫の制度は女性に加えて、35歳未満または55歳以上の人も対象です。女性は年齢の条件がありません。東京都の創業サポートも若者・シニアが対象に含まれます。

一人で開業できる仕事を女性が選ぶ理由は何ですか?

総務省の調査では、本業がフリーランスの女性が今の働き方を選んだ理由で最も多いのは「自分の都合のよい時間に働きたいから」でした。

出典

  1. 日本政策金融公庫 総合研究所「2025年度新規開業実態調査」アンケート結果の概要(2025年12月5日公表・2026年10月27日閲覧)
  2. 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」(2026年10月27日閲覧)
  3. 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」(2026年10月27日閲覧)
  4. 日本政策金融公庫「金利情報 小規模事業者/個人事業主の方【国民生活事業】」(令和8年10月1日現在の利率・2026年10月27日閲覧)
  5. 東京都 報道発表「令和6年度 新規事業『女性・若者・シニア創業サポート2.0』がスタートします!」(2024年3月29日発表・2026年10月27日閲覧)
  6. 総務省統計局「統計Today No.197 基幹統計として初めて把握したフリーランスの働き方」(2026年10月27日閲覧)

数字は出典の時点のものです。誤りや古くなった数字を見つけたらこちらからお知らせください。

監修:前田晃介
FP・宅建。まがりDEバナナ(ピーク時108店舗)、癒し〜ぷ(約40店舗)の本部を立ち上げ、そば屋・うなぎ屋を経営。詳しく

公開 2026年10月27日

前田晃介が事業をゼロからつくる1年を、数字ごと見る。

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