
2026/10/28
開業届の控え・証明書の取り方|融資・保育園・口座開設で求められたとき
税務署は令和7年1月から、開業届など申告書等の控えに収受日付印を押していません。提出の証明には、e-Taxの受信通知(電子申請等証明書も請求可)や、書面提出時のリーフレットを使います。控えをなくしたら保有個人情報の開示請求(手数料300円、オンラインは200円)で写しを取れます。
- A控えへの収受日付印
- 令和7年1月から押なつしない開業届を含む、税務署に出す全ての申告書等が対象
- A保有個人情報の開示請求の手数料
- 300円オンライン申請は200円。法人の申告書等には使えない
- A開示請求で写しを受け取るまで
- 1か月程度写しの交付の場合(国税庁)
- Ae-Taxの受信通知が消えるまで
- 1,900日間約5年間。120日を過ぎると「過去分」に移る
- A納税証明書の手数料
- 400円1年度1枚。オンラインは370円。提出年月日は確認できない
- A所得税申告のe-Tax利用率
- 69.3%令和5年度。法人税申告は86.2%
税務署は令和7年1月から、開業届を含む申告書等の控えに「収受日付印」を押していません(国税庁、2026年10月28日閲覧)。開業届を出したことを示すには、e-Taxで出したなら受信通知(電子申請等証明書も請求できます)、書面で出したなら窓口でもらえるリーフレットを使います。
控えをなくした場合は、税務署への保有個人情報の開示請求で、提出した開業届の写しを受け取れます。手数料は300円(オンライン申請は200円)です。このページでは、融資・保育園・口座開設などで「開業届の控え」を求められたときの用意のしかたを、国税庁の案内から整理します。開業届そのものの出し方は開業届の出し方と期限をご覧ください。
開業届の控えとは:提出したことを自分で示す写し
開業届の控えとは、税務署に出した「個人事業の開業・廃業等届出書」と同じ内容の写しで、自分で保管するもののことです。以前は、書面で出すときに控えも一緒に持っていくと、税務署が控えに受付の日付印(収受日付印)を押して返していました。この日付印付きの控えが、事業を始めたことの証明として使われてきました。
国税庁は、税務行政のデジタル化の一環として、令和7年1月から申告書等の控えに収受日付印を押さないことにしました。対象の「申告書等」は、申告・申請・請求・届出などの書類を含め、税務署などに出す全ての文書です。開業届も含まれます。
| 時期 | 書面で出したときの控え |
|---|---|
| 令和6年12月まで | 控えを一緒に出すと、収受日付印を押して返された |
| 令和7年1月から | 正本(提出用)だけを出す。控えに収受日付印は押さない |
国税庁は、必要に応じて自分で控えを作って持ち、提出した年月日を記録・管理するよう求めています。
提出したことを示す方法:出し方で変わる
開業届を出したことを示す方法は、e-Taxで出したか、書面で出したかで変わります。国税庁の案内から、開業届で使える方法を整理しました。
| 方法 | 使える場面 | 確かめられること | 手数料・時間 |
|---|---|---|---|
| e-Taxの受信通知 | e-Taxで出した | 氏名、提出先税務署、受付日時、受付番号など | 無料 |
| 電子申請等証明書 | e-Taxで出した(受信通知から請求) | 提出の事実の証明 | 受信通知から請求 |
| リーフレット(日付・税務署名入り) | 書面で窓口に出した、または返信用封筒を付けて郵送した | 収受した日付と税務署名 | 無料(当分の間の対応) |
| 保有個人情報の開示請求 | 控えをなくした、内容を確かめたい | 提出した開業届の内容(写し) | 300円(オンライン200円)、写しの交付は1か月程度 |
申告書等情報取得サービス(e-Taxで申告書のPDFを無料で取れるサービス)は、所得税の確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書が対象です。開業届はこのサービスでは取れません。
e-Taxで出した場合:受信通知を保存しておく
e-Taxで開業届を送ると、メッセージボックスに「受信通知」が届きます。e-Taxのよくある質問によると、受信通知には、申告した人の氏名又は名称、提出先税務署、受付日時、受付番号などが表示されます。個人が受信通知を確かめるには、マイナンバーカードなどの電子証明書が必要です。
受信通知は、いつまでも残るわけではありません。
| 時間の経過 | 受信通知の扱い |
|---|---|
| 格納から120日 | 「メッセージボックス(過去分)」画面に移る |
| 格納から1,900日間(約5年間) | 既読・未読に関わらず削除される |
融資の申込みは、開業から数年たってからということもあります。受信通知の画面を印刷するかPDFで保存し、届出書の内容と一緒に保管しておきましょう。
書面で出した場合:リーフレットをもらう
書面で開業届を出すときは、窓口で希望すれば、収受した日付と税務署名を書いたリーフレットがもらえます。国税庁は、令和7年1月以降の当分の間の対応としています。郵送で出す場合も、切手を貼った返信用封筒を同封すれば、日付と税務署名(業務センター名)を書いたリーフレットを送り返してくれます。
国税庁のQ&Aによると、リーフレットには提出書類を記録するメモ欄があります。日付と税務署名しか書かれないので、「個人事業の開業・廃業等届出書」を出したことを自分でメモしておくと、あとで見返したときにわかります。
- 控えを自分で作る:提出する正本と同じものをコピーし、個人番号の部分は写さない。
- 窓口でリーフレットを頼む:郵送なら切手を貼った返信用封筒を入れる。
- 控えとリーフレットを一緒に保管する:メモ欄に「開業届」と提出日を書いておく。
控えをなくしたとき:保有個人情報の開示請求
控えをなくしたときは、税務署に保有個人情報の開示請求をして、提出した開業届の写しを受け取ります。国税庁によると、税務署が持っている個人情報に対する開示請求で、提出した申告書等の内容を確かめられます。手数料は300円(オンライン申請の場合は200円)で、写しの交付には1か月程度かかります。法人の申告書等には使えません。
開示請求は、e-Taxの「イメージデータで送信可能な手続」を使ってオンラインでも申請できます。受付のときの本人確認のため、マイナンバーカードなどの電子証明書を使います。代理人は使えません。オンラインで申請した場合、手数料はメッセージボックスに届く納付番号を使って、ATMやインターネットバンキングで納められます。
税務署の窓口では、過去に出した申告書等を閲覧できる「申告書等の閲覧サービス」もあります。開業届が閲覧の対象になるかは、事前に税務署に問い合わせてください。
融資・保育園・口座開設で求められたとき
金融機関や保育園の窓口で「開業届の控え」を求められたら、まず、どの書類なら受け付けるかを窓口に聞きます。国税庁は、金融機関や補助金・助成金を担当する行政機関などに対して、令和7年1月以降は収受日付印のある控えを求めないよう説明してきたとしています。全国銀行協会、全国信用金庫協会などの金融団体にも、傘下の金融機関への周知を求めています。
出し方ごとに用意するものの目安は次のとおりです。
| 出し方 | 窓口に見せるもの |
|---|---|
| e-Taxで出した | 届出書の内容の写しと、受信通知の画面(必要なら電子申請等証明書) |
| 書面で窓口・郵送で出した | 自分で作った控えと、日付・税務署名入りのリーフレット |
| 控えをなくした | 開示請求で受け取った開業届の写し |
国税庁のQ&Aは、収受日付印のある控えの提出を求める機関があると分かった場合、国税当局から個別に説明する予定だとしています。創業融資を申し込む前の準備は日本政策金融公庫の創業融資、まだ開業届を出していない場合は開業届を出していない個人事業主はどうなる?にまとめています。
よくある質問
開業届の控えにハンコを押してもらえますか?
国税庁は令和7年1月から、開業届を含む申告書等の控えに収受日付印を押していません。希望すれば、受け取った日付と税務署名を書いたリーフレットがもらえます。
開業届の控えをなくしたらどうすればいいですか?
税務署に保有個人情報の開示請求をすると、提出した開業届の写しを受け取れます。手数料は300円(オンラインは200円)で、写しの交付には1か月程度かかります。
e-Taxで出した開業届の控えはどこで見られますか?
e-Taxのメッセージボックスの受信通知で、氏名・提出先税務署・受付日時・受付番号を確かめられます。受信通知から電子申請等証明書の交付も請求できます。
開業届の証明書は税務署で発行してもらえますか?
国税庁の案内に、開業届だけを証明する専用の証明書はありません。e-Taxなら電子申請等証明書、書面ならリーフレットや開示請求の写しで、提出したことを示します。
出典
- 国税庁「令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて」(令和6年12月16日更新・2026年10月28日閲覧)
- 国税庁「申告書等の控えへの収受日付印の押なつの見直しに関するQ&A」(令和6年12月16日更新・2026年10月28日閲覧)
- e-Tax よくある質問「e-Taxを利用して申告等データを送信した場合、税務署の受付日時等はどのように確認できますか。」(令和6年5月20日更新・2026年10月28日閲覧)
- e-Tax よくある質問「受信通知の保存期間はどれくらいですか。」(令和2年7月1日更新・2026年10月28日閲覧)
- 国税庁「e-Taxを利用した開示請求等のオンライン申請について」(2026年10月28日閲覧)
- 国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」(2026年10月28日閲覧)
- 国税庁「個人事業の開業・廃業等届出書」記載要領(2026年10月28日閲覧)
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監修:前田晃介
FP・宅建。まがりDEバナナ(ピーク時108店舗)、癒し〜ぷ(約40店舗)の本部を立ち上げ、そば屋・うなぎ屋を経営。詳しく
公開 2026年10月28日
前田晃介が事業をゼロからつくる1年を、数字ごと見る。
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