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2026/10/27

フランチャイズの選び方|加盟金・ロイヤリティ・初期費用を業種別に公開情報で比べる

フランチャイズの加盟金やロイヤリティは、本部ごとに決め方から違います。コメダ珈琲店は加盟金300万円・ロイヤルティ月額1席あたり1,500円、明光義塾は月間売上高の主として10%、おそうじ本舗は初期費用3,918,000円(税抜)。本部の公式情報と有価証券報告書から比べ方を整理しました。

本部が公開しているお金の条件(2026年10月時点)確かさ A
Aローソンの加盟金
110万円(税込)ほかに出資金100万円・店舗運営必要資金100万円(公式サイト)
Aファミリーマートの契約時必要資金
150万円内訳は元入金。本部が土地・建物を用意する契約タイプ(公式サイト)
Aコメダ珈琲店の加盟金
300万円1店舗目。保証金300万円・研修費用50万円が別(有価証券報告書)
Aコメダ珈琲店のロイヤルティ
月額1席あたり1,500円席数に比例する定額制(有価証券報告書)
A明光義塾のロイヤルティ
月間売上高の主として10%加盟時には別に加盟金を払う(有価証券報告書)
Aおそうじ本舗の初期費用合計
3,918,000円税抜。加盟金300,000円・初期セット1,600,000円など(公式サイト)

フランチャイズの加盟金やロイヤリティは、本部ごとに金額だけでなく「決め方」から違います。コメダ珈琲店は加盟金300万円(1店舗目)でロイヤルティは月額1席あたり1,500円、明光義塾はロイヤルティが月間売上高の主として10%、ハウスクリーニングのおそうじ本舗は初期費用の合計が3,918,000円(税抜)です(各社の有価証券報告書・公式サイト、2026年10月27日閲覧)。

このページでは、本部が自分で公開している数字だけを使い、業種の違う5つのチェーンのお金の条件を並べます。どこがよいかを勧める記事ではありません。条件の読み方と、比べるときの手順をまとめます。

フランチャイズの加盟金とロイヤリティとは

加盟金とは、加盟するときに本部へ払う一時金のことです。ロイヤリティ(ロイヤルティ)とは、加盟したあと、本部の商標の使用や経営指導の対価として加盟店が定期的に払うお金のことです。公正取引委員会のガイドラインは、ロイヤルティを「加盟後,本部の商標,商号等の使用,経営指導等の対価として加盟者が本部に定期的に支払う金銭」と定義しています。

フランチャイズの仕組みそのものや、直営店との違いはフランチャイズとは?にまとめています。このページは、その先の「本部どうしをどう比べるか」に絞ります。

業種別:本部が公開しているお金の条件

本部の公式サイトと、上場している本部の有価証券報告書(金融商品取引法にもとづいて国に出す書類)から、お金の条件を抜き出しました。

業種チェーン加盟時に払う主なお金毎月払うお金の決め方契約期間
コンビニローソン加盟金110万円(税込)+出資金100万円+店舗運営必要資金100万円公式ページに記載なし公式ページに記載なし
コンビニファミリーマート契約時必要資金150万円(元入金)月額営業総利益に一定の率(本部フィー)開店から10年間
喫茶コメダ珈琲店保証金300万円、加盟金300万円(1店舗目)、研修費用50万円月額1席あたり1,500円契約の日から10年間(再契約は5年)
学習塾明光義塾加盟金(額は有価証券報告書に記載なし)月間売上高の一定割合(主として10%)現行3ヶ年
ハウスクリーニングおそうじ本舗初期費用合計3,918,000円(税抜)定額:ロイヤリティ100,000円、広告分担金40,000円など公式ページに記載なし

表を見るとわかるとおり、同じ「ロイヤリティ」でも、売上に掛けるもの、粗利に掛けるもの、席数や月額で決まるものがあります。率や金額を横に並べただけでは比べられません。

ロイヤリティの決め方は3通り

ロイヤリティの決め方は、公開されている例から見ると大きく3通りです。

決め方例売上が増えたとき売上が少ないとき
売上に一定の率を掛ける明光義塾(月間売上高の主として10%)支払いも増える支払いも減る
粗利に一定の率を掛けるファミリーマート(月額営業総利益の一定割合)支払いも増える支払いも減る
定額コメダ珈琲店(月額1席あたり1,500円)、おそうじ本舗(月額100,000円)支払いは変わらない支払いは変わらない

定額のロイヤリティは、売上が伸びるほど加盟店の手元に残る割合が大きくなります。コメダの有価証券報告書は、席数比例の定額制ロイヤルティを「売上増加がFC加盟店経営者の収入増につながる」仕組みと説明しています。反対に、開業直後など売上が少ない時期でも同じ額を払います。

粗利に率を掛ける方式では、「粗利」の定義を必ず確かめます。ファミリーマートは、営業総利益を「商品総売上高-売上原価+営業収入」と定義しています。公正取引委員会のガイドラインは、コンビニの契約では売上総利益をロイヤルティの算定の基準とすることが多く、その大半は廃棄した商品の原価を売上原価に入れない方式だと指摘しています。この方式では、商品を捨てるほどロイヤルティの額が高くなりやすくなります。

コンビニ:率が段階で変わる

コンビニのロイヤリティ(ファミリーマートでは本部フィー)は、粗利の額に応じて率が段階的に変わります。ファミリーマートの公式サイトでは、本部が土地・建物を用意する2つの契約タイプで次のとおりです。

月額営業総利益の部分1FC-C(内装設備工事はオーナー負担)2FC-N(内装設備工事も本部負担)
300万円以下の部分59%59%
300万1円以上の部分52%(450万円以下)、49%(450万1円以上)63%(550万円以下)、69%(550万1円以上)

本部の負担が大きい契約タイプほど、粗利が増えたときの率が高くなる設計です。加盟要件として、2FC-Nは2名で専業できること、開業資金のうち1,000万円程度を手元資金として用意できることなどを挙げています。契約時必要資金150万円のほか、開店時にストアスタッフ募集や許認可申請などで50万円ほど、店長研修の交通費・宿泊費、2〜3ヶ月程度の生活費も必要だと書いています。

ローソンは公式サイトで、加盟金110万円(税込)に出資金100万円と店舗運営必要資金100万円を加えて開業できると案内しています。

喫茶・学習塾・ハウスクリーニングの初期費用

コンビニ以外の業種では、加盟金に加えて保証金や設備の費用がかかります。

喫茶(コメダ珈琲店):有価証券報告書によると、保証金300万円、加盟金300万円(2店舗目以降は150万円)、研修費用50万円です。保証金は連帯保証人の人数で変わり、2人以上なら300万円、1人なら600万円、付けない場合は900万円です。2026年2月期末のグループの店舗数は1,150店舗でした。

学習塾(明光義塾):有価証券報告書には、加盟者はロイヤルティとして月間売上高の一定割合(主として10%)を払い、加盟時には加盟金を払うと書かれています。加盟金の額は書かれていません。フランチャイズの教室数は1,184教室(連結子会社5社を除く)です。

ハウスクリーニング(おそうじ本舗):店舗を持たずに車1台で始める形で、公式サイトに初期費用と月額費用の内訳を出しています。

初期費用の項目(税抜)金額
加盟金300,000円
開業サポート費200,000円
初期研修開業準備費1,000,000円
初期セット(器材一式)1,600,000円
おそうじキット300,000円
システム導入費250,000円
オープン販促費160,000円
フリーダイヤル初期費用3,000円
A4プリンターセット105,000円
合計3,918,000円

月額では、ロイヤリティ100,000円、広告分担金40,000円、情報システム使用料20,000円などがかかり、車両は新車リースで月30,100〜40,100円です。公式サイトは、開業後6ヶ月経過した加盟店の全国平均月商を約107万円(開業半年以上1,548店の平均、2023年10月〜2024年9月実績)としつつ、売上を保証するものではないと書いています。

フランチャイズの選び方:比べる手順

フランチャイズを比べる手順は次のとおりです。

  1. お金の決め方を書き出す:加盟時の一時金(加盟金・保証金・研修費・器材)と、毎月の支払い(ロイヤリティ・広告分担金・システム使用料・リース料)を分けて表にします。
  2. ロイヤリティを同じ売上で計算し直す:率の方式と定額の方式は、自分の想定売上を当てはめて金額にしてから比べます。
  3. 本部の書面で確かめる:小売・飲食のフランチャイズでは、中小小売商業振興法により、本部は契約前に事業の概要や契約の主な内容を書いた書面を渡して説明します(日本フランチャイズチェーン協会)。公正取引委員会のガイドラインも、ロイヤルティの額・算定方法・徴収の時期と方法の開示を求めています。
  4. 売上の数字の前提を確かめる:公開されている月商や収支モデルは、平均や試算です。どの店の、いつの、何店舗の数字かを聞きます。
  5. 契約期間と中途解約の条件を確かめる:契約期間は、公開例でも3年から10年まで差があります。途中でやめるときの違約金も書面で確かめます。

契約前に本部から受け取る書面で見るべき項目は、フランチャイズに加盟する前に確かめる8つのことで詳しく説明しています。

「儲かるフランチャイズ」を見分けるには

公開情報だけで「儲かる」かどうかは判断できません。本部が公開するのは売上や試算が中心で、加盟店ごとの利益は公開されていないことがほとんどだからです。

見分けるには、本部の数字を自分の計画に置き換えます。売上から、原価、人件費、家賃、そしてロイヤリティなど本部への支払いを引き、手元に残る額を月ごとに出します。開業資金を借りるなら、返済額も引きます。融資の限度額や必要書類は日本政策金融公庫の創業融資にまとめています。

よくある質問

フランチャイズのロイヤリティの相場はいくらですか?

決め方が本部ごとに違うため、率だけでは比べられません。売上の割合(明光義塾は主として10%)、粗利の割合、定額(コメダは月額1席1,500円)などがあります。

フランチャイズの初期費用には何が含まれますか?

加盟金のほか、保証金、研修費、設備や器材、店舗の工事費などです。おそうじ本舗は8項目の合計3,918,000円(税抜)と公式サイトで内訳を公開しています。

儲かるフランチャイズはどう選べばいいですか?

公開されている売上は本部の平均や試算です。ロイヤリティなど毎月の支払いを引いた後に手元に残る額を、本部の書面と自分の計画で確かめて選びます。

加盟金が0円や低い本部は得ですか?

加盟金だけでは判断できません。ファミリーマートは加盟金がなく契約時必要資金150万円ですが、毎月は営業総利益の一定割合を本部フィーとして払います。

出典

  1. ローソン「フランチャイズオーナー募集」(2026年10月27日閲覧)
  2. ファミリーマート「契約内容・開店までの流れ」(2026年10月27日閲覧)
  3. 株式会社コメダホールディングス 有価証券報告書(第12期)(2026年5月27日提出・2026年10月27日閲覧)
  4. 株式会社明光ネットワークジャパン 有価証券報告書(第41期)(2025年11月20日提出・2026年10月27日閲覧)
  5. おそうじ本舗フランチャイズ「ハウスクリーニングの開業ガイド 開業方法・開業資金・収支モデル」(2026年10月27日閲覧)
  6. 公正取引委員会「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」(令和3年4月28日改正・2026年10月27日閲覧)
  7. 日本フランチャイズチェーン協会「フランチャイズビジネス関連法令について」(2026年10月27日閲覧)

数字は出典の時点のものです。誤りや古くなった数字を見つけたらこちらからお知らせください。

監修:前田晃介
FP・宅建。まがりDEバナナ(ピーク時108店舗)、癒し〜ぷ(約40店舗)の本部を立ち上げ、そば屋・うなぎ屋を経営。詳しく

公開 2026年10月27日

前田晃介が事業をゼロからつくる1年を、数字ごと見る。

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